この記事は講談社発行『週刊少年マガジン』で連載中の「ブルーロック1巻」の感想を書いた記事です。
キャラ紹介も兼ねながら感想も書いて行くので、良かったら最後まで読んでいってください。
考察などは項目からジャンプで飛べます。
※1巻の内容が含まれるので先バレが苦手な方が戻る事をお勧めします※
⇒【潔に覚醒の兆し⁉】
目次
主要キャラ紹介
主要キャラは5名となっています!
帝襟 アンリ(ていえり あんり)
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
・概要
日本フットボール連合に入った新入職員。
夢は日本のW杯(ワールドカップ)優勝。
口が悪く、サッカー界の成長を諦め、金に目が眩んだ会長に対して「銭(ぜに)ゲバ狸(だぬき)」と言っている。
なおこの失言は、アンリの胸の大きさに職員が目が取られた事でなぜか許された。
そして、日本をW杯(ワールドカップ)優勝へ導くための最重要事項(キーマン)は、コーチの存在であると話し、
とある人物を紹介することになった。
絵心 甚八(えご じんぱち)
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
・概要
アンリに日本をW杯(ワールドカップ)優勝へ導くコーチとして紹介された男。
サッカーの常識や価値観、固定概念に縛られない考え方を持っており、サッカーをブチ壊す存在だと言われた。
そうやって新しい概念を0から創り、新しい戦術を脳ミソにぶち込まないと、日本のW杯優勝など到底 叶わないとも話している。
なおこの新しいステージに立つべきは次代を担う高校生であると考えており、
そうして300人の高校生が“青い監獄(ブルーロック)”へ招待された。
“青い監獄(ブルーロック)”とは言い換えればサバイバル場であり、ここを生き延びれるのはたったの1名である(日本フットボール連合が運営)。
絵心甚八は断言する。
ここを生き残った者こそが世界一のストライカー(最前線で点を取る人)になり、日本を優勝へ導く英雄になると。
潔 世一(いさぎ よいち)
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
・概要
本作の主人公。
一難高校の2年生であり、無名の選手。
夢は日本代表のエースストライカーとなって、W杯(ワールドカップ)で優勝すること。
なおポジションはFW(最前線にいるポジション)である。
冒頭では全国大会を賭けた埼玉県大会決勝の試合で敗れる事となった。
その後、絵心甚八が独断と偏見で選んだ300名の高校生の一人として“青い監獄(ブルーロック)”へ招待された。
そこでは絵心甚八の演説がなされた。
サッカーとはチームプレイであると教え込まれていた潔だったが、この絵心甚八の演説を聞き、
価値観が大きく揺らぐことになった。
この演説が決めてとなり、“青い監獄(ブルーロック)”へ足を踏み入れる事になる。
吉良 涼介(きら りょうすけ)
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
・概要
日本サッカー界期待の若手であり、主人公(潔)が全国大会を賭けて戦った相手でもある。
なおこの試合では、吉良が2点目を決め、2-0で潔の一難高校は敗退となった。
サッカーセンスもある吉良だが、性格も良く、“今の自分があるのはチームのおかげだ”とも話している。
埼玉県大会決勝での勝利インタビューでは観覧席から黄色い声援が飛んだ程で、既に多くのファンも持つ。
そんな吉良もまた絵心甚八から招待を受け、“青い監獄(ブルーロック)”へ参加することになった。
蜂楽 廻(ばちら めぐる)
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
・概要
チームZに配属された人物で、一言で言うなら“イカレたヤツ”。
最初のサバイバル“オニごっこ”では、相手(五十嵐)の顔面に蹴りを入れた。
禁止なのはハンドだけでしょとの事だ。
なお正々堂々とやれと言う國神を押さえつけて、逆にボールを当てさせようともした(当たってオニのままなら退場)。
まともな性格ではないが、しかしサッカーの腕は確かであり、潔からも認められている。
見所
ここからは個人的に面白いと思った見所を3つだけ紹介していきます!(他にもいっぱいあります)
世界一のエゴイストが世界を取る
まず、この漫画の見所と言われれば、やはり絵心甚八(えご じんぱち)の価値観(モノに対する考え方)にありますよね。
絵心甚八が言うに、
結局、サッカーとは点を取るスポーツであり、点を取る者が一番偉いスポーツ。
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
そして、この点を多く取るストライカー(ペレetc)は、多くが“希代のエゴイスト”であり、自分が目立てばいいという自己中心的な強い思想を持っている人だと言うのです。
続けて、サッカーとはストライカーである自分のために用意されたスポーツであり、それ以外の人間は所詮 脇役であり、
このストライカーとしての最大目標である己のゴールを何よりもの喜びとし、その瞬間のために生きれるような人じゃないと、
到底 世界一のストライカーなど務まらないのだとも言っています。
つまり、絵心甚八の考える、日本を世界一に押し上げる人物とは、点を決める最重要人物のストライカーであり、そしてそれは世界一のエゴイストでなくてはならなく、言い換えれば最悪な奴。
しかしそんな人物が誕生さえすれば、日本のW杯(ワールドカップ)優勝という夢さえも叶い得ると言っています。
これを聞いた主人公の潔は「きっとコイツの言ってることは間違ってる」と思いながらも、
不覚にも震えてしまった部分もあり、
結局、“青い監獄(ブルーロック)”という名の施設へと足を踏み入れる事になっていますね。
まぁ…サッカーを知らない素人目から見ても「コイツやべーこと言ってる…!」っていうのは最低でも分かるくらいにハッキリとした物言いですよね(笑)
自己中心的(エゴイスト)な奴って最悪だけど、でもそういうヤツがサッカー界の頂点にいて結局 国を世界一に押し上げているんだから、日本でもそういうヤツ創ろうぜ…ってことです(笑)
因みにサッカーに詳しくない人もいると思うので、一つ補足を言っておくと、
この“青い監獄(ブルーロック)”に集められた300名の高校生は全員がFWというポジションで、
点を決める役割を担う確率が高い、前線の人達を指します。
なので、「チーム全員が押せ押せだったら、守る人いなくなって点取られるじゃんバカじゃね?」って思った人は一旦 ストップです(笑)
で、このFWの中でも一番点数が取れる人が“ストライカー”なんて呼ばれる訳です。
その一人を育てるのが言うなればこの“青い監獄(ブルーロック)”の物語り。
最強のアタッカーを誕生させようとしてると思えば、ロマンに満ちた内容って感じがしますよね。
しかもその最終目的は日本W杯(ワールドカップ)優勝という現実味と絡めた内容でもあるので、尚更ロマン性を感じさせます。
また、この後 描かれる“青い監獄(ブルーロック)”のプログラムや訓練内容を見ても分かりますが、
内容や計画がガチガチなので、本気度も伝わってきます。
ただま~疑問に思う点も多くて、例えばこの演説した人がサッカー界の有名な人とかならまだ納得できますが、
でも実際は「誰やねん」って人がこういった事を言ってるので、
彼について行った300名の高校生はこの時点でイカレると思いますけどね(笑)
しかもその先が箱詰めなんだから尚更です(笑)
この後 明かされる“青い監獄(ブルーロック)”の内容もこのヤバさ加減がまだまだ増えて行きます(笑)
潔と吉良と蜂楽
続いての見所は潔と吉良の対比にあると思いました。
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
この二人は冒頭の埼玉県大会決勝で戦った中で、この中で明確には勝者と敗者に分けられました。
なお主人公の潔は無名ですが、一方で同い年(高校2年)の吉良は既に若手の新人と期待され、実績も残しています。
言うなれば「勝者(期待の新人)」、「敗者(無名)」であり、成るべくしてこうなったというような常識の範囲内の出来事が起きている訳です。
しかし、この“青い監獄(ブルーロック)”と言う場所においては、この二人の評価がグルっとひっくり返る事になるんですよね。
二人は“青い監獄(ブルーロック)”に参加した事で、このあとサバイバル戦をさせられることになります。
なおこの“青い監獄(ブルーロック)”で敗退した者は、未来永劫 “日本代表となる権利を失う”というバカげた条件もあり、
高校生として夢を追う彼らにとってはあまりに重い重圧がのしかかってもいます。
つまり、ここを敗退となったものは夢や希望、目標を奪われる訳ですが、
仮にその夢が家族を支えたいであれ、お金を稼ぐために大手へ就職するであれ、有名大学へ行くであれなんであれ、
ここで敗退しただけでその夢を取られることになります。
そうなった人間の喪失感から生まれる生きる気力への絶望感は計り知れないモノです。
なので、絵心甚八のやっている事はかなり鬼畜めいていると言えます。
・一人目の敗退
で、この潔はZと書かれた部屋へ案内され、
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
そこに吉良と後10人の計12人のキャラクターがいる部屋で、サバイバルゲームの“オニごっこ”をさせられます。
ルールは至ってシンプルで、ボールを持つ者が鬼であり、ボールを相手に当てれば“オニ”から解放されます。
そして、136秒という制限時間の中でオニだったもの一人が脱落です。
で、結果から言うと部屋の中にいた蜂楽廻という人物が、主人公の潔にパスを回し、
そして潔が決めたシュートが吉良の顔面にヒットする形で、吉良が脱落しています。
埼玉県大会決勝では期待の新人として勝った吉良ですが、ここではなんと潔を相手に敗退しているのです。
これはどういう事なのかというと、
勝因がこのパスを回してくれた蜂楽廻にあると分かります。
・蜂楽廻(ばちら めぐる)
蜂楽はイカれたヤツですが、しかし、勝利に対する拘りは異様に強い人物でもありました。
それは、主人公の潔にも共通している点でした。
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
蜂楽はその潔の持つ信念みたいなモノを表情から感じ取り、それを信じてパスを回した訳ですが、
それに応えるかのようにしてシュートを決めた潔のこの二人の連携は抜群だった訳です。
つまり、これはキッカケを与えた蜂楽の判断力ってずば抜けていたというシーンです。
冒頭の埼玉県大会決勝戦でも、潔の相方がこの蜂楽であったなら、吉良にも勝てていたのでしょうね。
そう思えるくらい初めてとは思えない連携でした。
逆に言えば、潔の通う一難高校には潔のポテンシャルを引き出してくれるだけの良い相方が居なかったとも言えます。
なので、今後ともこの二人は番狂わせみたいな感じで、この“青い監獄(ブルーロック)”をブチ壊し、搔き乱していくんじゃないかと思ってます。
後は期待の新人と言われていた吉良ですが、蓋を開けてみると、実はそこまで優秀でもなかったっぽいんですよね。
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
結局、この“青い監獄(ブルーロック)”は
「300人の内訳」
・壱⇒B、C、D、E、F
・弐⇒G、H、I、J、K
・参⇒L、M、N、O、P
・肆⇒Q、R、S、T、U
・伍⇒V、W、X、Y、Z
と分けられていて
このアルファベット(25チーム)の中に12人ずつ人がいて、それで計300人となっていました(12×25=300)。
で、壱のBが一番上でそこからC、Dと続いて最後が伍のZなんですが、このZが一番ランクが低い選手が集まっていました(1位~300位中289位~300位の12名)。
なおこのランキングは絵心甚八の独断と偏見で能力を数値化したものでしたが、ただこの後行われる体力テストやジャンピングテストを見るに、
ちゃんとした一定の基準を持って考えられたものだと思えるので、仮に吉良が優秀であったなら間違ってもこの最下位のチームには配備されなかったはずです。
しかし、吉良は289位でZに配備されています。
Zチームの中では確かにトップではありましたが、ただ残りの288名を考えると、決して高い身体能力を持っていた訳ではない事になります。
これも皮肉めいていますよね。
つまり“青い監獄(ブルーロック)”とは、“期待の新人”程度では無名である“イカれ野郎”にすら食われる世界だと言っているんです。
これもこの漫画の大きなテーマの一つになっているんじゃないかな~と思えました。
300人中、生き残るのは1名のみ
続いてブルーロックで魅力的だと思ったのは、このサバイバルという設定です。
結局この“青い監獄(ブルーロック)”からは1名しか生き残りが出ません。
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
主人公(潔)は既にベストパートナーとも言えそうな蜂楽廻との出会いを果たしましたが、しかし、設定上は、この蜂楽とすら将来的には戦わなくてはいけません。
Zチームで言えば他にも
・五十嵐栗夢(300位)
・成早朝日(297位)
・我牙丸吟(296位)
・雷市陣吾(294位)
・久遠渉(293位)
・國神錬助(291位)
・今村遊大(??位)
・伊右衛門送人(??位)
・千切豹馬(??位)
などがいますが(潔世一⇒299位、蜂楽廻⇒290位)、この点を考えると、最後は悲しい結末となりそうですよね。
ただ、一次選考はこの伍棟の中にいる
・V(11名)
・W(11名)
・X(11名)
・Y(11名)
・Z(11名)
VからZまでの5チームでの総当たりになったので、一旦 主人公率いるZチームはみんなで仲間として頑張る事にはなりそうです。
この設定も中々むごいですよね~。
この一次選考以降もZチームは互いに協力して頑張っていくんでしょうが、最終的にはしのぎを削り合う事になります。
なので…それぞれのキャラが好きになって愛着がわいてきた頃に、
「えぇ?この人がここで脱落しちゃうの?」「え?ここでお別れ…?」みたいな展開になっていくので、先が楽しみでもあり、不安でもあるんですよね(笑)
これもまたこの漫画の醍醐味かなと思いました。
伏線と考察要素
続いては個人的に気になった伏線や考察要素にも触れます。
・潔の夢と「かいぶつ」
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
まずは主人公の夢は日本のエースストライカーとなって、W杯(ワールドカップ)で優勝する事ですが、
これは絵心甚八のテーマである「世界一のストライカー」にとって代わる事になるでしょう。
つまり、主人公はいつか世界一のイカれ野郎にならなきゃいけません…(笑)
ただ、現状はまだいい子ちゃんを着飾ってるという感じです。
しかしながら吉良を倒したように、奇人のポテンシャルはあるので、それを今後は解放していく必要があります。
で、これを今後 押し上げてくれるのが誰かと言われたら現状のイカレの権化である楽蜂ですよね。
恐らくこのチームZで二人で経験を育む中で、楽蜂から多くの刺激と経験を受け取る事になるのでしょう…。
なお本編ではこのイカれた部分を“かいぶつ”と表現していましたね。
潔はこの自分の中に眠る“かいぶつ”の正体に迫りたいって感じでしたが、
それが花開いた時には世界一のエゴイストとなってる訳ですが、それにはその実態に満足しうるだけの器になっていないといけないので、
今後はゴールへの快楽や達成を少しずつ積み重ねていく形で、“かいぶつ”も育まれて、
最終的にはその正体にも気づいていく事になるんじゃないかと思います。
潔の場合は強い勝利への渇望とそれを実現できるだけの力とか、そんなようなことになるんじゃないかと思います(めっちゃお大雑把(笑))。
で、最後に訪れるであろう潔vs蜂楽では“かいぶつ”合戦となって、潔が勝って、
潔がそのまま“青い監獄(ブルーロック)”から生き延びて出て来るって感じでしょうか。
まあ…ただの王道展開を言ってるだけですが、予想を超える展開が起こりガチなのが漫画ですから、
これは漫画独自の予想外の展開に期待ですね。
⇒【潔に覚醒の兆し⁉】
感想
という事で話題の漫画という事でブルーロックの1巻を感想ですが、心を動かされるものがありますよね。
心絵甚八の演説は特に目を奪われるものがありました。
固定観念や既存の価値観は全部ぶっ壊して、自らの力で0から切り拓け…みたいな話とか、
サッカーも本来は11人FWでもいいくらいで、FWとかDFとかGKという概念に縛られるな…とかとか(笑)
言いたいことは分かるけど、それめっちゃ大変な作業でっせ?って思ったり…
確かに格闘技界においても独自の方法で勝利を得て名を馳せた選手はいますが、でも結局 トップに君臨するのは基礎に忠実なモノであって、
その凡庸とも言える行動を磨き続けた者にのみ訪れますよね。
まぁでも…彼らは歴史を変えるくらいの事を言ってるので、こういう話しをしたら、
原作/金城宗幸 漫画/ノ村優介/ブルーロック/1巻引用
「そんな考えじゃ未来永劫 日本はW杯で優勝できんぞ」って言われそうですけど(笑)
結局この現実味のあるロマンを全員で追い求めてるのがこのブルーロックの良さですよね。
そしてそのロマンを叶えるためには常識を打ち破っていかなくてはいけく、イカれた発想とぶっ飛んだ行動力が必要ってのが、面白さを加速させているでしょうか。
何がイカれてるかって、
そもそもあの“青い監獄(ブルーロック)”ですが、山奥にあんな真四角な施設立ててる訳ですし、
そこで高校生300人を隔離って…
やってること異常ですよね(笑)
国がそれを許してる世界観もヤバいですし、
最後まで生き残る人達はマスコミの言うように高校生活が全部パーになりかねない訳ですし、
“青い監獄(ブルーロック)”で最後まで生き延びようものなら、何年計画か知りませんが、
後半の人達は無学無能で大学or社会に出る事になる訳ですよね?(笑)
そこを考えると末恐ろしいプロジェクトですよね。
そういう意味では、前半の方で脱落した吉良涼介はまだラッキーな方なのかも。
無謀な夢なんて追いかけるだけ無駄ですしね。
サッサと現実を見るように目を覚まさせたと思えば、その点も割と良い事なのかも…?(笑)
ってな感じで1巻の感想でした!
他にも面白いシーンいっぱいなので、興味ある方はご購入を検討下さい!