この記事は講談社発行『週刊少年マガジン』で連載中の「ブルーロック4巻」の感想を書いたものです。
前巻ではチームZvsチームVの戦いが始まるという所で終わりました。
そして、ここから試合となる訳ですが、チームZは常勝中のチームVに勝てるのでしょうか?
そもそもどうやって勝つのか?
ではキャラ紹介も兼ねながらその詳細を見て行こうと思います。
伏線や考察要素にも触れています(項目から飛べます)
※4巻までのネタバレを含むので先バレが嫌いな方は戻る事をオススメします※
⇒【千切の覚醒が熱い!!いつか足が壊れる!?】
⇒【潔に覚醒の兆し⁉】
目次
主要な登場キャラ
今回の主要キャラは10名です!
絵心 甚八(えご じんぱち)
・概要
日本をW杯優勝へ導くコーチとしてアンリに選ばれた人物。
契約上、サッカーの事にしか触れないため、ブルーロックでの洗濯や掃除はアンリに任せている。
現役時代に食事制限していた反動で、カップ面やカップ焼きそばを好んで食べる。
また絵心の理論では日本がW杯で優勝するに必要なのは世界一のストライカーであり、それは世界一のエゴイストでなくてはならないとも言っている。
更に世界一のストライカーになるには自分だけの武器が必要であり、それを突出させる必要もあると語った。
潔 世一(いさぎ よいち)
・概要
本作の主人公。
無名だが、日本のエースストライカーとなってW杯で優勝するという夢がある。
絵心の管理するブルーロックでは、自分に“ゴールの匂い”を感じ取る直感力や、
フィールド全体を見まわす力“空間認識能力”があると気付かされる。
チームYとの戦いでは、2-1となる最後の点数を決めてもおり、このシュートが絵心から評価され、
チームZ内でトップランカーにもなった。
⇒【“かいぶつ”とは⁉】
⇒【潔は蜂楽の屍を超えていく⁉】
五十嵐 栗夢(いがらし くりむ)
・概要
寺の息子で、将来は寺を継ぐ事が決められている。
しかし、その決められた人生が嫌で、プロサッカー選手を目指す。
プロサッカー選手になれれば、父も諦めてくれるとのことだ。
自分の武器は諦めない心であると語っており、根性値が高め。
國神 錬助(くにがみ れんすけ)
・概要
正々堂々が口癖。
夢はサッカー界のスーパーヒーローであり、人々に勇気や興奮を与えられる存在になりたいと語った。
武器は左足くら繰り出される高威力のロングシュートであり、Zチームの最初の1点を飾った人物でもある。
褒められるのが苦手で褒めると照れ隠しをする。
蜂楽 廻(ばちら めぐる)
・概要
潔からの初印象は“イカれてる”であり、ルールに縛られない考え方や生き方をする。
自分の中には“かいぶつ”がいると語っており、試合では“かいぶつ”から声が聞こえると言う。
蜂楽の強みはその“かいぶつ”から聞こえる声、直感力のようなモノであり、そこ自身の武器であるドリブルが加わる事で爆発的な突破力が生む事が出来る。
雷市 陣吾(らいち じんご)
・概要
体力があり粘り強さに定評がある。
性格は口の悪さが目立つ点が多く、チームを裏切った久遠に対しても強い罵声を浴び続けている。
自身の武器はシュートテクニックであるが、まだ確認されいてない。
千切 豹馬(ちぎり ひょうま)
・概要
現役時代は俊足の持ち主として全国大会の優勝を夢見ていた。
天才と呼ばれ、新聞に取り上げられることも多かった。
しかし、右膝の靭帯を断裂して以来、その栄光に陰りが差した。
今では走れる身体に戻ったが、もう一度 右膝の靭帯を断裂したら、次はないと言われている。
その事を懸念して、本領を出せないでいたが、潔の頑張りを見て、再熱することになる。
今では俊足を生かした突破力が武器となっている。
剣城 斬鉄(つるぎ ざんてつ)
・概要
賢く見せるコトを意識しており、自分でも良く分かっていない言葉を使う(プライオリティ、イニシアチブ、メソッドetc)。
その意識は異常で、食堂で残った肉を食べるのもバカっぽいか、そうでないかで判断して食べていた。
御影 玲王(みかげ れお)
・概要
総資産7058億の御影コーポレーションの御曹司。
欲しいモノは両親から何でも与えられた。
容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能でもあり、完璧人間である。
しかし、故に人生に退屈してもいた。
そして、レオはある日、TVでW杯(ワールドカップ)のトロフィーを見る事になる。
レオはコレを欲しがった、父と母には反対された。
それには、サッカー選手になる努力が必要であり、高校生となったレオにはもう遅いと言う。
しかし、レオはこの夢を諦めきれなかった。
そして、悩んでいた所にある天才と出会う事になる。
凪 誠士郎(なぎ せいしろう)
・概要
レオが高校で出会った天才。
レオと凪の出会いは階段で偶然ぶつかった事から生まれている。
この時、階段で座っていた凪は、携帯を階段下まで落とす事になる。
しかし、凪は落ちる携帯と一緒に階段下までジャンプすると、そのまま足で携帯をトラップし、ゲームを続けた。
レオはこの凪の才能をサッカーで見出そうと考えた。
そうして凪とレオのコンビが出来上っている。
なお、凪は極度の面倒くさがりで、ブルーロック内でも練習をサボりゲームばかりしている。
食堂では肉を食べるための咀嚼すらも面倒だと語った程で、部屋に帰るにもレオにオンブして貰っている。
夢は一生ダラダラ生活する事で、金持ちであるレオに誘われてサッカーを始めたに過ぎない。
見所
ここからは個人的に面白いと思った見所を3つだけ紹介していきます!(他にもいっぱいあります)
ゴールの再現性と方程式
まず、本編ではアドバイス専門の絵心から新しい面白い話しがされています。
それが、世界一のストライカーとなるために必要なスキルの続編。
ゴールの再現性と方程式についてです。
本巻では日本W杯優勝に必要な要素なのは世界一のストライカーであり、それには
①日本にない新しいサッカーを生む必要がある⇒今の常識をブチ壊す
②常識をブチ壊すには武器(選手独自の強み)がいる
③武器は磨き、より強力にすべきし(もう一つの要素と組み合わせる)
などが必要だと語られました。
そして、その次に語られたのがこの“ゴールを再現する方程式”。
絵心いわく、偶然生まれたゴールは意味がないと言います。
例で言うと潔が二子から奪ったシュートが外れて、それを我牙丸がフォローして入れたゴールとかですかね。
①潔⇒シュートのつもりで蹴る
②我牙丸⇒パスが来たと思いヘディングシュート⇒ゴール(偶然)
これを何度でも再現できてこそ世界一のストライカーであり、
そして、彼らにはそれを再現できるだけの技量、“方程式”をがあるのだと話されます。
本編では分かりやすい例として、馬狼がその見本として描かれました。
潔は自分の武器を見出すために馬狼と1on1を3回することになります。
この中では、馬狼の強みが27m圏内から放たれるシュート力にあると分かります。
またそれを生むために圧倒的な突進力(肉体)があることも分かります。
そして、その二つが掛け合わさる事でゴールが生まれると分析されます。
これが方程式で、当てはめると、
A高精度ミドルシュート&突進力xBゴール正面から27m射程=C得点
となっています。
絵心の話しって分かりやすいですが、これなんか超絶分かりやすい説明となっていますよね(笑)
もちろんサッカーはこれだけでは決まらない世界ですが、ただ漫画でその分野に興味を持ってもらうという部分においてはいう事はないでしょう。
これのおかげで、各キャラクターの特徴や強みが劇的に理解しやすくなっています。
チームV、2人の天才
続いての見所がチームZが対戦するチームVの魅力的な背景です。
チームVの連勝の秘密は、2人の天才にあり、それは常人では真似できないような芸当が満載でした。
その一つが、レオと凪が見せたチームZの真似です。
vsチームZ戦では、
①斬鉄が凪へパス⇒イガグリがをカット⇒蜂楽へパス
②蜂楽⇒ロングパス⇒我牙丸がヘディングシュート⇒ミス
といった流れが一回起きました。
これを見ていたレオは「面白ぇ」と言って凪と真似っこしようとします。
結果的にレオから放たれたロングパスを凪がトラップし、凪がゴールを決めてしまうんですが……
これがありえないんですよね(笑)
というのもレオはサッカーを初めて半年以下ですが、それはレオを誘った凪も同様となります。
つまり、レオと凪は、中学高校とサッカーに人生を注いできた人達のテクニックを一見しただけで再現してしまった訳なんです…
まさに“天才”コンビ。
一番ヤバいのは凪の存在で、どんな角度からでもボールをトラップしては、そのままシュートを放てる決定力。
これが得点王馬狼に続き、ここまで7点を決めていた凪の秘密でした。
特に異常だったのが凪が決めた2点目のオーバーヘッドキック…
サッカー経験半年の人がすることじゃないですよね(笑)
しかもオーバーヘッドキックって大体、
・撃つ先を見る⇒飛ぶ⇒蹴るボールに目線⇒蹴る
って感じですが、
凪のオーバーヘッドキックは打ち抜く直前もゴール先を見ているかのような体勢でした(笑)
つまり、柔軟性の高い運動神経が凪の秘密と言えますよね。
普段ゲームしかしてないのに柔軟力があるって謎すぎますが(笑)
まあでもこの超人vs凡人達っていう感じが、戦いとしては見応えがあって、面白いんですね…!
覚醒とは、覚醒ラッシュ
続いての見所は、チームZの覚醒ラッシュですね。
チームZvsチームVですが、
チームZは後に引けない状況で、ブルーロックで生き延びるにはここで勝つことが絶対条件でした。
故にチーム内の覚醒は必須でした。
そして、絵心からは「覚醒とは何か?」といった話しもされます。
それは、思考や経験の失敗から来る試行錯誤の積み重ねの結果であり、そして極限状態に立たされることで化学反応みたく起こるものだと言われます。
つまり、覚醒とは、極限状態に立った者にのみ起こる現象であり、それは困難を乗り越えるために能力が集約される現象。
結局それは言い換えると、己を学習する瞬間であり、そうして新しい勝利への方程式が発明されると絞めています。
要は覚醒とは“どこからともなく超能力的なパワーに目覚める”とかそういうものじゃなくて、
あくまで努力や試行錯誤の延長線上にしかないものだと言っています。
後はそれを起こす、集約させるキッカケが極限状態って感じですね。
これも“覚醒”という話しを分かりやすくシンプルにまとめているなって思えますよね。
“覚醒”を超人になる現象の類だと思う人はバカでただの妄想に過ぎないともけなしていますが、
まあ事実ですよね。
ぬるい状況で生きている人に覚醒・進化が起こらないのは、怠けた選択を取りガチのために、困難に差し掛かる事もないので、
それを乗り越えるための努力も労力も必要になってこないからですよね。
分かりやすいのが久遠の一件です。
久遠はチームZで勝つという努力を怠り、自分だけ勝ち抜くために裏切り行為をしましたが、
これを繰り返した先に世界一のストライカーになる未来なんてある訳ないですよね。
だってこの行為から得られるのは、人に嘘をついて言い包める力です。
将来的には詐欺師になってそうなスキルです(笑)
そして、本編ではチームVの天才たちによる攻撃を受け、
チームZは0-3となって、大ピンチとなるんですが、
このチームVという困難を乗り越えるためにチームZが覚醒していく展開が起こります
これがまぁ~激熱です(笑)
まずは蜂楽の覚醒がヤバかった…
0-3で絶望に立たされたチームZですが、蜂楽だけはこの状況にワクワクし、チームVに一人で向かっていきました。
蜂楽は“初挑戦となるドリブル技”を披露し、チームVの面々を突破していきます。
最終的には、直前上に居た全員を抜き、まさかの単独でゴールを決めています。
これが連鎖する形で、國神、千切と覚醒が続いていくんですが、
DF側も覚醒していて、イガグリとライチの攻防も熱かったんですよね(笑)
めちゃくちゃ熱かったので、この辺の内容はぜひご自身の目でご確認下さい…!
⇒【潔は蜂楽の屍を超えていく⁉】
⇒【千切の覚醒が熱い!!いつか足が壊れる!?】
考察や伏線要素
続いて個人的に気になった伏線や考察要素にも触れます。
・潔の方程式
気になるのは潔の方程式です。
まず、馬狼の説明で描かれたのが、一般的な方程式です。
しかしこれだけでは、天才2人がいるチームVを突破できませんでした。
そして、この極限状態に追い込まれた蜂楽は、
自分達もレオや凪みたいな“スーパースペシャルになればいい”と考えて、
覚醒してゴールを決めましたよね。
これは既存の“方程式”には当てはまらない、“新しい方程式”。
つまり、簡単に言えば、既存の方程式が進化したって感じなんですが、
ただ潔はこの前段階の“方程式”すら出来上がっていないんですよね。
潔の武器は、
A「空間認識能力」。
これにより相手のこぼれ球を拾ったり、ベストな位置でボールを貰えたりします。
が、シュート力やドリブル力がないために、決定打には欠けるという状況が続きました。
そしてこれは見ていくと常にマークされてもいました。
つまりBのシチュエーションという点で言うと、
“マーク”されてる状況だと、シュートが決められないって感じですよね。
そうなると、Bのシチュエーションで言うと、
潔はノーマークの状態を擬似的に作らなくてはならないんじゃないかと思えてきます。
そもそも潔がチームY(大川と二子)から奪ったゴールも、敵がヘディングシュートしようとする我牙丸に気を取られての事です。
つまり、これは潔の不意打ちによるゴールです。
元々は蜂楽のスルーパスから決まったゴールですが、
①蜂楽がゴール前へパスを出す
②全員ゴール前の我牙丸へのパスだと思った
③その更に横にいた潔へのスルーパスだった
これって、潔がノーマークだったから決まったと言ってもいいゴールですよね。
まぁ…でも、ノーマークを作るというのはめっちゃ高度な事なので、それがいつでも作れたら誰も苦労しませんがね(笑)
しかも、蜂楽など、他人からのパスも必須で、結局 一人では状況(B)を作れません。
理論上で行けば、我牙丸を囮にした蜂楽からのスルーパスを貰えれば、ノーマークシュートが可能となって、ゴールも決められますが、
これを本編で表現していくのか?
或いは全く違う戦法が編み出されるのかが、見ものですね。
更に言えば、その先の“新しい方程式”もあるので、潔はまだまだ進化しそうですよね。
楽しみです。
感想
という事で4巻の感想ですが、チームZvsチームVが一生 盛り上がってる回でしたね。
話しがスッと入ってくるので、サクサク読めた印象もあります。
また、チームVのレオと凪の天才という背景が、
この戦いを大いに盛り上げてくれていますよね。
トップに君臨する2人の天才人と、それに食らいつく底辺集団Zって感じで。
そう考えると、主人公をこの下の勢力にしたのもそもそも良いですよね。
駆けあがっていく感が面白いです。
・絵心の未来図
後気になったのは、チームVに極限状態に立たされたチームZが追い上げを見せましたが、
絵心はこうなる事を予想していたらしいです(笑)
マジで何者(笑)
高校生300人に順位をつけた絵心的にはチームV対Wが接戦になると考えないとおかしいはずですが、
「上から順」
V、W、X、Y、Z
ただ、絵心は極限状態に立たされたZがVに噛み付くと分かっていました。
つまり、似たような環境に立たされたことがあるってっ事ですよね。
現役時代の話しも仄めかされましたが、どれほどの死線をくぐり抜けて来た人物なんでしょうね?
日本に世界一のストライカーが必要だと痛感した秘話もあると思いますが、その辺も気になります。
ただ、絵心の顔は全く知られていないので、日本代表になったという背景もなさそうなので、
別スポーツで輝いた実績があるのか?
また、ヘンリがなぜここまで信用しているのか?
など、気になる事が多いので、その辺も詳細も徐々に明かされることに期待ですね。
では、次巻でチームV戦も終わりそうですが、どう盛り上がっていくかに期待です!
⇒【潔の覚醒武器がヤバい!!】