この記事は講談社発行『週刊少年マガジン』で連載中の「デッドアカウント」の1巻の感想を書いたものです。
1巻で書かれた設定やらキャラ紹介も兼ねながら書いていきます。
また考察や伏線要素にも触れます(項目から飛べます)。
あとはパクリと言われている部分にも触れます(そこだけ読みたい人は⇒項目からも飛べます)!
※なお、1巻内のネタバレを含むので、先バレが苦手な方は要注意です※
目次
設定
・幽霊
幽霊はシ者が強い未練を残した場所に現れる。
花子さんであればトイレ。
貞子さんであれば井戸である。
しかし、令和ではその未練がスマホの中の残るようになった。
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
シ者が残したアカウントは通称“シ者の垢(デッドアカウント)”と呼ばれ、
シ者の未練が強ければ強いほど、幽霊となって化けるのだった。
なお、スマホ内から霊体化し具現化された幽霊は「化け垢」と呼ばれるのだった。
・霊媒師
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
古来より悪霊を祓う霊媒師は存在していたが、
しかし、「化け垢」には彼らの“霊能”が通じなかった。
そうして現代で編み出されたのが“電能”である。
“電能”とは、電子機器を介して霊力をデジタル化した独自の攻撃方法である。
“電能”は使用者の性格に大きく依存するため、
形態や能力が異なるが、これによって「化け垢」を祓う事が可能となった。
なお、除霊するとそのアカウントも消滅する。
キャラ紹介
今回紹介する主要キャラは2体です!!
緑城 蒼吏(えにしろ そうじ)
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
・概要
本作の主人公。
年齢は15歳で高校を中退した身である。
身体が頑丈でケンカも強い。
そのため、炎上系ミューチューバ―「煽りんご」として喧嘩凸配信をして金を稼ぐ。
金を稼ぐ理由は、
難病の妹の緋里(あかり)をアメリカに連れていき、手術をするためである。
しかし不運にも物語は最悪の方向へ進む事になる。
寂しがり屋K
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
・概要
「化け垢」の一つ。
アカウント名『寂しがり屋のK』。
生前の個人情報は一切不明で、霊媒協会の最大の敵である。
蒼い炎『鬼火』を使い、触れるだけで生き物の命を吸い取る。
見所
ここからは個人的に面白いと思った名場面や名シーンを3つだけ紹介していきます!(他にもいっぱいあります)
緑城 蒼吏、開眼
まず最初の名シーンは、
主人公の覚醒シーンですね。
キャラ紹介でも触れましたが、蒼吏(そうじ)は妹の病気を治すためにお金を稼いでいました。
しかし、残念なことに妹はアメリカへ行く前に命を落としてしまのです。
ただ…ここから奇妙な物語が始まります…
妹がシんだ後も、妹にラインをし続ける蒼吏(そうじ)でしたが、
ある日を境に、妹とのやり取りが始まってしまうのです。
これには蒼吏(そうじ)も大いに喜びました。
しかし、ある日の夜のこと。
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
突然、寝込みを襲われる事になります。
命の危機を感じる蒼吏でしたが、
しかし相手の目的は、
携帯の破壊でした。
蒼吏は妹・緋里との繋がりを断ちたくないので、携帯を死守してしまいます。
これによって事態は更に悪化します。
最初は妹とラインのやり取りしか出来なかったのですが、遂には声まで発するようになり、
そして最終的には、姿が実体化し、遂に「化け垢」となってしまうのです。
その霊体化した姿はもはや妹とは程遠い化け物ので姿でした。
そんな「化け垢」を霊媒師は退治しそうになるんですが、
でも蒼吏がこれの邪魔をしてしまいます。
そのせいで、霊媒師は重症を負い…
更には蒼吏までもコロされかける事態に陥る事になります。
ここからが蒼吏の最大の見せ場。
恒例の覚醒シーンとなります。
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
実は主人公は偏食が酷くてプリンばかり食べる人物で、妹はこの事を心配していました。
しかし、妹が死んで以降は更にその偏食が悪化します(プリンばっか食べてます)。
いわゆる自暴自棄というやつですね。
ただ、不思議な事に、妹からのラインが帰って始めたのも、
この時期くらいの出来事だったのです。
ここで蒼吏は“あること”を悟る事になります。
それは…
「化け垢」なんかが現れたのは、
自分の不甲斐なさのせいなんだよね?
という事。
自分の事が心配で未練が残っちゃったんだよね?
と…
そう思い至る事になります。
つまり、自分がしっかりさえしていれば、こんな事にもならなかった、
という事に気付く事になります。
蒼吏は「化け垢」に対して、
「まともに飯も食えないダメな兄貴だったけど、偏食もしないし、もう心配しなくていいから、一人でも大丈夫だから」
といったことを語り掛けると、
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
スマホから蒼い炎を放出させ…
無事に「化け垢」を退治する事になります。
これを見ていた霊媒師は「蒼い炎?」と驚く事になり、
そのあと集まった他の霊媒師たちもこの事実に驚く事になるんですが、
これにはもちろん訳がありました。
この真相を語るのは、ちょっと語りすぎだと思うので、
知りたい方はぜひ1巻に手を伸ばしてみて、
ご自身の目で確認頂けたらと思います!
弥電学園(みでんがくえん)
続いての見所紹介は、
霊媒師になるために始まる学校編ですね。
忍者になりたいなら忍者学校。
警察になりたいなら警察学校。
霊媒になるなら霊媒師の学校という事ですね(笑)
で、主人公の蒼吏は一階(一年生的な意味合いだと思う)の乙組に入る事になります。⇒『一階乙組』
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
ここに在籍するのが、
・霞流 括(かすばた くくる)
・柄本 成彦(えもと なるひこ)
・灰島 ひより(はいじま)
・漆栖川 希詠(うるすがわ きよみ)
・羽住 蓮理(はすみ れんり)
・痣木 宵丸(あざき よいまる)
クラスメイトと先生の皆々になります。
軽~く、特徴だけ紹介すると、
霞流 括(かすばた くくる)は、ちょい前髪眺めの黒髪の男で、主人公を襲った霊媒師のハンマーを持つ口の悪い男。
柄本 成彦(えもと なるひこ)は、金の短髪の男で、肝っ玉の小さめなビビり男。
灰島 ひより(はいじま)は人形で、恐らく操作している人間が別にいるんですが、何でも首を突っ込んでくるうるさい奴。
漆栖川 希詠(うるすがわ きよみ)は、唯一の女性ですが、推しがバンドマンでちょっと愛が重めでかつ口も悪めな人物です。
羽住 蓮理(はすみ れんり)は、茶髪のおかっぱで、主人公に同情したり、心配したりしてくれるいい奴です。
痣木 宵丸(あざき よいまる)がクラスの先生で、基本めっちゃ明るいけど、悪口言われるとすぐ落ち込んじゃうようなの人です。
とま~この7人での学校生活が始まるんですが、その中では、
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
幽霊退治に出るためのまずは試験が行われたり…
またその後には実際に初任務に出かけたりするんですが、
この試験の合格シーンはかなり独特だったと思いましたね…(笑)
主人公は“電能(能力)”が蒼い炎の『鬼火』だと明らかになるんですが、
ただ出力し過ぎてちょっとバテやすくて、
この“ゆもみ君”100体倒し終わる前までに力尽きる事になっちゃうんですね。
これでは試験に合格できない…
って状態だったんですが、
本番では、霞流 括(かすばた くくる)という口の悪い奴が、
「クッソ ダセえなァ!!」
と煽りだすんです…(笑)
このせいで、周りからは「シーね」コールが始まる始末…
同じクラスメイト達は、
「え?何やってんの?」
って状態になるんですが、
でも実はこれは、
霞流 括(かすばた くくる)の狙いでした。
炎上系ミューチューバ―としてネットから罵倒を貰いまくった経験のある蒼吏は、
こういう時の対処法を知っていました。
それは、一度始めた「炎上活動」ですが、
実際は、「シね、シね」言われて怖く恐ろしい想いをしていたのです。
でも、
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
血を吐いてシにかけている妹の事を想えば…
それ以上に怖いものなんてないし、
こんな罵倒なんかへっちゃらだった、
という感覚を思い出す事になります。
これによって蒼吏はまたプチ覚醒となって、炎の出力を抑える事に成功し、
そうして、無事に試験を合格することになります。
まさに炎上系ミューチューバ―が経験したであろう、独特な体験なおかげですが、
でも全ては妹・緋里のため、
という事に繋がるので、そこが良いですよね。
まあでも迷惑をかけた事に代わりはないので、
もっと違う方法を考えついていたらもっと良かったのかな~という懸念点もありますね(笑)
寂しがり屋のK
続いての見所は、
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
この「寂しがり屋のK」という「化け垢」の存在です。
正体は不明ですが、
ただ『鬼火』がつえーで、霊媒師たちの協会も四苦八苦してるみたいで、
こいつを倒す事がもう最大の目標って感じの存在です。
いわゆるラスボスですね。
実際、
「寂しがり屋のK」の登場シーンでは、
彼の周りに多くの幽霊が漂っているのが確認できるので、
今後は、
この「寂しがり屋のK」を筆頭とした強めの幽霊たちが刺客として送られてくるんだろうなという雰囲気もあります。
一体“誰の”、“何に対する”未練が残って、ここまで『寂しがり屋のKが』強くなったのかも謎ですが、
これは恐らくは、主人公の蒼吏にも絡んできそうなので、
注目所という感じです。
まあ…
こればかりは今後も作品を追いかけていく必要がありますね。
因みに、この「寂しがり屋のK」は主人公の蒼吏にとってもラスボス的存在で、
非常に因縁のある存在となっていますが、こちらも理由が知りたい方はぜひ本書を手に取ってみて頂けたらと思います。
考察&伏線
ここでは、個人的に気になった伏線や考察要素に触れておきます。
・施設のクソジジイと『鬼火』
まず気になったのが、
主人公の親族周りですが、本編では妹がたった一人の家族だと語ってるんですよね。
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
また、施設のクソジジイという人物から、“人様に迷惑はかけるな”と語られる回想シーンもあるんですが、
“施設”という事は、
元々 養護施設にいた可能性が出てきます。
つまり、両親は幼い時に交通事故なのかでシ亡して、
自分と妹は引き取られた背景がある訳です。
そのため、好きな物ばかり食べる偏食になったのだとも思いますし。
で…
主人公はなんか珍しいらしい『鬼火』という蒼い炎に覚醒もするんですが、
これがこの両親絡みであるなら、
もう超王道展開は、
両親がそもそも霊媒師で、伝説的存在だったから霊力もあって、
だから強め“電能”に目覚めた、
という背景もありそうですよね。
実際、主人公は霊力が高めで、本来見えないはずの霞流のハンマーを視認していたりします。
霞流「“正義の鉄槌(ポリコレハンマー)”が視えるのか…多少の霊的資質はあるようだな…」(渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用)
因みに最強の「化け垢」の「寂しがり屋のK」も『鬼火』を使うんですが、
彼との親族という説があるんじゃないかと思います。
こんなところも気にしつつ、今後の展開を読み進めていけたらと思います。
・人はシぬんだ
続いて気になったのが、
霞流 括(かすばた くくる)という人物の発言です。
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
このハンマー男の霞流は、妹・緋里の幽霊を庇う蒼吏を諭すために、
「人はシぬ、そして生き返らない、残った人は皆 苦しい、でも折り合いをつけて生きるしかない」
的な発言をしてくれます。
こんなセリフが言えるってことは、
恐らく霞流も親族か大切な人を亡くしているのでは?
と思ったんですね。
しかも、蒼吏とは違って、恐らく物心がついた後の話です。
そういう意味では、
蒼吏以上に悲しい過去を背負っていそうです。
この辺もストーリーにどう絡んでくるかが楽しみですね。
パクリ
続いて話題のパクリ疑惑についても触れます。
呪術廻戦/芥見下々先生/2話引用
こちらの「デッドアカウント」ですが、
有名マンガの「呪術廻戦」に非常に似ているのではないか?
と言われています。
実際、読み終えてみて、
パッと思い浮かぶ似ているなーと思う要素は、
【世界観】
①デッドアカウント⇒霊媒師
①´呪術廻戦⇒呪術師
②デッドアカウント⇒化け垢を祓う
②´呪術廻戦⇒呪霊を祓う
③共に学園もの
【キャラ設定】
①痣木⇒担任、元気キャラ、モテモテイケメンキャラ
①´五条と被る
②縁城(主人公)⇒『鬼火(敵と同じ能力)』のせいでお偉いさん内通者と疑われ命を狙われる
②´虎杖と被る(宿儺の指を食べたため上層部に命を狙われる)
【台詞】
①女キャラの漆栖川 希詠(うるすがわ きよみ)⇒バンドマンが好き⇒「粘着系のストーカー女子」と言われる⇒いやいや純愛ですと言う
①´乙骨の名セリフと被る(夏油との戦いにて)
②痣木
痣木「無理だね!!弱いもんキミ!!」(渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用)
と、発言。
②´五条の名セリフと被る(漏瑚戦での戦いにて)
こんな感じですね…まあ…
パクリと言われても仕方ないくらいに似た要素はあります。
ただ、ストーリーの流れとかは違いますし、戦い方も異なりますし、
そもそも舞台も名前もタイトルも違うので、
違う点を挙げればそっちの方が多いくらいです。
しかし、既に大手の「呪術廻戦」という似た漫画が流行ってる中で、その後追いとして作品を描くわけですから、
その意識はしっかり持たないと、すぐに廃れるのではないかとは思います。
目新しさがないですから。
というより、そういう事をすると比較されるわけですし、
その中で「呪術廻戦」の面白さを超えないといけないというハードルを勝手に敷く事になるので、
意識してやってるならむしろ逆効果なんじゃないかと、僕は思います(実際の所は知りませんが)。
まあでもそんなのは、素人が議題にすることでもないので、
後はもう作者さんと編集者さんがそこを相談して、どう作品を面白くしていくかが大事なのでしょう。
何より大事なのは、この作品を好きと思って読んでいる方もいるわけですから、
そういった方々の気持ちに答えてあげる事かなと思います。
ぜひそういった方の気持ちを裏切らないようにして頂きたいですね。
因みに個人的にはもうちょっと応援したいなーという気持ちがあるので、
もうちょっと読み進めて行こうかなーと思ってはいます。
感想
ということで1巻という事もあって、
世界観の設定やらキャラ紹介がどうしてもメインになっちゃうんですが、
ただ、分かりやすい目標が設けられていて見やすい印象を受けました。
因みに現在の目標は妥当「寂しがり屋のK」ですが、
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
「鬼火つかうやつがいるらしいな?こっちから出向いてやんぜ」
ってことで、逆にKからこっちに来る流れになってるので、
この先の主人公vs「寂しがり屋のK」が次の見所となっています。
言うたらもうラスボス戦ですが、
まあ……負けイベントでしょう…(笑)
スッコンスッコンにされそうですが、
でも大迫力のバトルシーンとなるのか?
など、
あとは『鬼火』の使い方の違いがどう描かれるのか?
など、
気になる事もあるので、続きが見たいという気持ちがあります。
その他で言うと、
個人的には先生の痣木 宵丸(あざき よいまる)が気に入りましたね(笑)
この先生は僧侶をやってるんですが、その関係で恋愛できないせいで〇貞なんですが、
渡辺静先生/デッドアカウント/1巻引用
でもモテちゃう所があって、この歯がゆさが面白いなーと思いました(笑)
彼のこの漫画での最大目標は彼女を作る事なのかもしれないですね。
いい感じの女系の「化け垢」とか出たらちょっとひよりそう(笑)
ではでは、
まだまだ始まったばかりなので、多くは語れないですが、
一旦主人公vsラスボス的存在が気になるので、
そこまでは読んでみたいなと思います!
1巻の感想でした!!
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